段文凝さんと言えば「美人過ぎる中国語講師」として高い認知度を誇る中国出身の女性タレント。数年前から『テレビで中国語』にもレギュラーで出演しており、その清楚かつ可愛らしい雰囲気から彼女のファンの多いことも想像に難くありません。

ところでこの「文凝」という名前、気になりませんか?変わった名前だと思った方、いったいどんな意味があるの?と思った方も大勢いるのではないでしょうか。

そこで今回はこの「文凝」という名前の謎に迫りたいと思いますが、大きく分けて2つの解釈を紹介します。きっとお読みいただければいずれの説を採るにしても段文凝さんがより一層麗しく見えてしまうに違いありません。

さて第一の説です。やや大胆な推定となりますが筆者はこの「文凝」という名はとある詩が典拠となっているのではないかと推測しています。清の時代の詩人であり書家であった趙執信という人物の次の句に由来するのではないかと思われるのです。

“雪肤欲向簟文凝。”

「雪のように白い肌が竹のむしろの文様の上で涼しそうに寝ようとしている(文=文様、凝=じっと動かないで寝る)」といった意味です。つまり色白の美人の寝姿についての描写と考えて相違ありません。

この解釈は美的観点から言えば文凝さんの美しさを表わすのに十分納得のいくものであると思われますが、ややイメージに艶っぽすぎるきらいがなくもありません。

そこで第二の説です。第二の説は「文」の原義を考慮したより普遍的な解釈です。

まず、「文」はその第一義として、かざり立てた模様を意味しました。つまり、外面の美、上品、優雅という意味があります。例として適当な成語を挙げましょう。

文質彬彬(ぶんしつひんぴん)

これは『論語』の中に出てくる言葉です。文は外面の美しさ、質は実質、つまり中身です。

彬彬というのは模様がバランスよく並び揃っている様を表わします。つまりこの言葉は外見的な美しさと実質が調和していることを表わしています。

以上を考慮しますと、「文凝」という名は外面的な美、上品さ、優雅さといった「文」のエッセンスを凝縮(凝)したものと解釈することが出来ます。また、これに加え「文」には「文字」「文化教養」も内包されていることは改めて述べるまでもないでしょう。

こう考えますと第一に述べた説よりもこちらの説のほうが段文凝さんの性質をより包括的に説明していることになる気がしないでもありません。上品さと優雅さ、教養と美を兼ね備えているというイメージの方がしっくりくるような気がします。

Written by  岡安草莱